c 成城山耕雲寺 仏教から生まれた日常の言葉 「恩恵(おんけい)」

仏教から生まれた日常の言葉

成城山耕雲寺

「恩恵」(おんけい)

感謝の気持を表わす「恩」という言葉があります。この字は「因」に「心」を組み合わせて作られています。私たちが生きていくには、大小さまざまな無数の支えがあり、そうした支えがなければ生きていけません。
たとえば、お米について考えてみると、米は八十八と書くといわれてきました。田にモミをまき、ご飯として口に入るまでには八十八の手数がかかる、だから粗末にはできないという数えです。モミをまいてから刈り取るまでには約150日の日数がかかります。その間、水、肥料、除草、太陽、空気、温度、土地、労力など、自然界の恵みと人々の力ぞえがなくてはお米は実りません。
しかし、これだけではお米がご飯にはなりません。ご飯となって食卓にのぼるまでには、まだまだ多くの人の力や機械、道具にたよらなくてはなりません。
米に限らず、あらゆるもの一つひとつが自然界の恵みや人々の力があればこそ、私たちの生活が成り立っているといえます。このように考えると、私たちは一人だけでは絶対に生きていけないということが分かります。
私たちの生活を成り立たせている無数の支えを恩恵という訳ですが、その支えの因(根源)に心向けることによって、感謝の気持がわいてきます。
すなおに恩恵をかみしめ、感謝の毎日をすごしたいものです。

「ことばの旅」静岡県成道寺住職伊久美清智師、著より


 
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