仏教から生まれた日常の言葉

成城山耕雲寺

工夫(くふう)

「工夫」という言葉は、「こうふ」と発音すると土木工事などにたずさわる作業者を意味し、「くふう」と読むと、いろいろ思いをめぐらしてよい方法を考え出すことをいいます。
 工事をする夫(おとこ)といえば字の通りですが、まったく関連性のないようにみえる二つの意味をもった言葉です。
 作業者が熱心に作業をする様子から転じて、一心に仏道修行に精進することの意味に用いられるようになったという可能性は考えられます。仏書には、師匠が修行する者を導くために与える課題(公案)を弟子たちがいろいろ考えて解答することを「くふう」といったり、 坐禅修行そのものが「くふう」なのだという表現があります。
 いずれにせよ、与えられた課題を一生懸命解決したり、仏道修行や仕事に専念するという内容の言葉です。私たちの日常生活において もあらゆる場面で「くふう」の必要性が要求されます。こんな問題が解決できるものだろうかと思われるような難問でも、真剣に工夫を重ねていくと解決のいとぐちが開かれてくるものです。「万事を尽くして天命を待つ」というわけです。

静岡県成道寺 伊久美 清智師 著より


 
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