仏教から生まれた日常の言葉

成城山耕雲寺

第54話 差別(さべつ)

 人種差別、身分差別、女性差別、障害者差別など差別問題がクローズアップされることがあります。
 ここでの「差別」は、すべていわれのない基準による上下のランク付けです。
 この言葉の語源となっている仏教語の「差別」には、ことさらのような意味合いはありません。インド語のサンスクリット語「ヴィシューシャ」の漢訳語で、ものごとには机だ、椅子だ、黒だ、白だ、善だ、悪だ、苦だ、楽だというように、さまざまな違いがある、ということです。しかしものごとがそうだというのは私たちがそういう見かたをしているのです。本來、ものごとはただものごとであるにすぎないのに、私たちの方でとやかく区別をし、その区別に執着するところから差別が生まれてくるのです。一切の執着を捨てたところには、善もなければ悪もない、苦も楽もない。このように見られたものごとには、一切の差別がない。このことを「平等」といいます。

静岡県成道寺 伊久美 清智師 著より


 
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