仏教から生まれた日常の言葉

成城山耕雲寺

第59 自然(しぜん)

 古くから「しぜん」、「じねん」と両方に読まれ、山、川、海、草木、動物、雨、風など、人の作為によらずに存在するものや現象のことをいいますが、仏教では「じねん」と読んで、「あるがまま」とか「おのずから」という意味で使われます。

 一切のはからいや思い入れを離れた、悟りの境地を示す言葉として好んでつかわれました。ただ、すべてのものが「あるがまま」ということになると、人の努力の入る余地がなくなってしまい、放っておけばよいことになっています。そうではなく、ものごとをあるがままに生かし、自己を自由自在に生かすことが「自然」なのだというとらえ方をしています。この言葉が、明治になって英語の「ネイチャー」の訳語にあてられ、読み方も「しぜん」となっていきました。

静岡県成道寺 伊久美 清智師 著より


 
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