仏教から生まれた日常の言葉

成城山耕雲寺

第79話 達者(たっしゃ)

 「お達者でなよりです」とか「お達者ですか」と、体の健康状態を表すことばとして使われる「達者」は、本来「目標に達した人」つまり、さとった人のことをいいます。

 さとった人には「迷い」とか「むさぼり」とかがないから、悩みもなく、不安もない。あくまでも心しずかで、すがすがしい状態である。転じて、心も身体も健康で、なにも心配する必要がないことを「達者」というようになりました。目標に達した人という意味から「その道の達人」ということばがありますが、もともとの意味からいえば、「達者」も「達人」も同じような意味なのですが、達人には健康という意味はありません。職業にしても、趣味にしても、その道の奥義を極めるには並大抵の努力ではできませんが、「芸達者」というように、「そういったほうではなかなかお上手だ」いう程度に「達者」が使われています。天候不順な時節柄、どうぞお達者でお過ごし下さいますよう。

静岡県成道寺 伊久美 清智師 著より


 
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