仏教から生まれた日常の言葉

成城山耕雲寺

第80話 脱落(だつらく)

 「脱落」とは、字のとおり読めば脱け落ちることで、「競争から脱落する」というように使われ、一般には落伍の意味に使われています。しかし、もとは落伍という意味はなく、さまざまな煩悩から脱してさとりの境地に達することで、「解脱」(げたつ)とか「脱却」ともいいます。脱落するとは、執着心を捨て去ること、あるいは捨て去れないまでも、とらわれないようにすることをいいます。

 迷いや欲望というものから解放されたときに、心はさわやかな澄みきった状態になり、その人のもっている素直な人間性といったものが現れてまいります。たとえば、スポーツにおいても、勝敗にこだわる執着心をなくしたときに、はじめてプレッシャーのない、さわやかな心境で試合に臨むことができ、もてる力を十二分に発揮できるということがあるのではないでしょうか。
それには、たゆまぬ練習があってこそ達成できることといえます。

静岡県成道寺 伊久美 清智師 著より


 
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