仏教から生まれた日常の言葉

成城山耕雲寺

第92話 投機(とうき)

 ふつう「投機」といえば、経済用語として受け取る人が多いのではないでしょうか。市価の変動によって生じる差額を、自分の利益として得るために行う商取り引き、つまり株などの相場に賭けることを一般には投機といいます。
 しかし、もとは禅のことばで、「機」というのは「心のはたらき」のこと。
 師匠と弟子が、たがいに自分の「機」をもって相手の「機」に投じあう、つまり心と心を伝えあい、意気投合することをいいます。心のはたらきというのは、さまざまに変化しているもので、その一瞬一瞬のはたらきをパッととらえるのが投機ということでしたが、相場の変動という、経済的なことがらの変化・動向を深く読み、タイミングを見計らって売ったり買ったりすることを「投機」というようになったものです。

静岡県成道寺 伊久美 清智師 著より


 
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