仏教から生まれた日常の言葉

成城山耕雲寺

第93話 除夜(じょや)

 一年三六五日、その最後の日がですが、この大晦日(おおみそか)の「晦(かい)」という字は暗いとか闇という意味です。旧(陰)暦の三〇日は、月がまったく姿を見せない文字通りの闇夜であるため、この日を月がこもるということで「月ごもり」といい、それを「つごもり」と呼ぶようになり、十二月最後の日を「おおつごもり」というようになりました。大晦日といえば一年を締めくくる日で、家事や仕事の上でも多忙を極める日ですが、さらに大事なことは、新年を迎えるための心の大掃除(総反省)をする日でもあります。一年間を振り返ってみて、誰しも反省することがあるのではないでしょうか。そして大晦日の夜、いよいよ年越しの時間が近づくと、寺々からいっせいに除夜の鐘が打ち鳴らされます。 除夜とは夜を除くと書きますが、煩悩にまみれ汚れた心の闇夜を除くというのがその意味で、貪(とん、欲望)、 瞋(じん、怒り)、痴(ち、愚かさ)といった煩悩を一つづつ反省をしながら取り除こうということから一〇八の鐘を打ち鳴らすのです。煩悩の根源は、貪・瞋・痴の三毒を細かく分類していくと一〇八になるといわれています。しかし除夜は大晦日だけのことではなく、毎日が除夜の心がけでありたいものです。

静岡県成道寺 伊久美 清智師 著より


 
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