第5話 お寺について

仏教の始まり

お釈迦様がお悟りを開かれて以来仏教が始まり、当時沢山の人々に説法(おしえ)され、その教えに感動した人々が多勢集まってきて、お釈迦様と共に修行をする仏弟が増えていきました。
その頃コーサラ国の祗夛(ぎだ)太子より土地を買った給孤独(ぎっこどく)長者がベーサリでお釈迦様の説法を聞き深く感銘し帰依(きえ)しました。 
そして自分で求めた土地を仏教教団に寄進した、そこに精舎(しょうじゃ)を建立し修行者の道場にしたのでした。
お釈迦様はそこを「祇園精舎」(ぎおんしょうしゃ)と名づけ多くの仏弟子たちと一緒に生活をし、説法会をしました。これが今日のお寺の始まりとされています。

お寺の種類と起源

多くの寺院には○○寺、○○院という名前が付けられています。又○○山とも呼ばれている事もありますが、ともに寺院としての機能をはたし、仏像をまつり礼拝や修行の場所であることには変わりはありません。
もともとインドでは、 寺院は僧園(僧伽藍)と呼ばれ、篤信者より寄進されたものです。寄進とは梵語で「ダーナ」と呼ばれています。ここから施すことのできる人の事を旦那と呼ぶようになりました。

お寺の種類

寺とは、中国の漢時代にインドから僧侶が来られた際、鴻臚寺(こうろじ)という役所に宿泊したことから、次第に僧侶の住居を寺と呼ぶようになりました。
院とは、回廊や垣根をめぐらした園という意味で、仏教寺院・僧院・僧園とも呼ばれています。
山とは、中国では寺院を山中に建立したところから、その所在地の山号をつけるようになったものです。
日本では、鎌倉時代以降平地で建立した寺院でも、山号をつけて現在に至ります。