第23話 生命(いのち)について

私達は人間としてこの世に生を受けてきたのは、たまたま人間として生まれてきたのです。
仏教では、いのちには十の世界があるとされています。仏界、菩薩界、縁覚(えんかく)、声聞(しょうもん)、天上界、人間界、修羅界、畜生界、餓鬼界、地獄界、の十界です。仏にも地獄にも進むことの出来る真ん中にあるのが人間界です。
天上界より地獄までの六界は苦をともない、天上界にも死があります。
この六界を苦によってグルグル巡ることを六道輪廻(りんね)といいます。
仏に向かって進むには苦をともなう六界から抜け出さなければなりません。
そこでお釈迦様は、六道(界)から抜け出すには人間界にあってのみできることで、せっかく人間界に生まれた命、今という時を大切に善根功徳を積むことを教えられました。