第50話 焼香について(2)
前回焼香についてお話させて頂きましたが、葬儀の時の線香は一筋の煙に乗じてどうぞ一途に仏様のもとへいらして下さいと念じながら立てます。故人の冥福を祈るのみでなく、浄らかな香りで魔が入らないように清めます。火は吹き消さず、手で吹き払い傾かないようにまっすぐ立てます。家庭での毎日のご供養には、仏・先祖・故人に一本ずつで3本あげるとか三宝(仏法僧)供養のために3本あげるという説もありますが、気持ちを込めて一本立てて頂いてもかまいません。
香を薰じて焼香し、線香を立てるのは不浄なにおいをけして心身を清浄にすることから、仏教では特に大切な作法の一つです。