第16話 お経について
お経の由来
私共仏教徒であるならばお経は必ず耳にした事があると思います。 お寺での法事の時、あるいは自宅にて経本を目にしながら読む場合等がありますが、お経というのはお釈迦様がお悟りを開かれ、後に人々に説いた教えです。「八万四千の法門」とか「八万四千十二部の教え」というように莫大な数のお経があり、その中にはお釈迦様が自から説かれたものと、お釈迦様の仏弟子達に乞われて説いたものとがあります。
お経の広まり
お釈迦様の滅後弟子達が説かれた教えをまとめ結集したものがインドの俗語(プラクリット)に記されるようになりました。
これがパーリー語の南伝大蔵経及び梵語(サンスクリット)の北伝大蔵経の二大経典集になり、梵語が後に漢訳されてわが国に伝わる大正新修大蔵になっていきました。
読経の功徳
お経の読み方
前節ではお経の事について述べましたが、普段耳にしているお経は聞く事も大切ですが、読む事も大切なのです。
お経の読み方には、口読(くどく)・心読(しんどく)・色読(しきどく)と三通りあります。口読とは声を出して読み、心読は心で読み、色読は体で読みます。
一人で読む時はいずれの読み方でも良いのですが、法要等の時、僧侶や皆と共に読む場合は声を揃えて一緒に読む、即ち口、心、耳を使って読みます。
お経の意味
一心に読経をする事により、先祖の供養はもとより個人への報恩供養の功徳を積み、又自分の修養になるのです。