第48話 いろは歌について

〝いろはにほへと〟で始まる有名なこの歌は仏教とは深い関係がある。
 この「いろは」は片仮名のアイウエオと並んで平安時代に真言宗を開かれた弘法大師(空海)が作られたといわれているが、実際には後世の人々が著名人の偉徳をたたえるために筆されたのであろうと言われている。
 平仮名は「いろは歌」としても知られ、これは「涅槃経」第13聖行品にある「諸行無常(しょぎょうむじょう)、是正滅法(ぜしょめつぼう)、生減滅巳(しょうめつめつい)、寂滅為楽(じゃくめついらく)」に基づいたもので現代風にには「色は匂えど散りぬるを、我が世誰ぞ常ならむ、有為の奥山今日越えて、浅き夢見じ酔いもせず」と読んでいる。これは「花」はきれいに咲き薫っているがいつかは散る運命にある。われわれ人間もいつまでも生き続けるものではない。現象世界を今日乗り越えて空(くう)の世界に到れば、もはやはかない夢をみることもなく酔うこともないのであるがままの姿をシカと見つめることができるというような意訳となる。
この様に「いろは歌」は仏教の根本的な教えをわかりやすくあらわしている歌でもある。