第63話 阿弥陀如来について

 阿弥陀如来の由来とは、「かくの如く来る」という梵語の「タターガタ」を漢訳したもので、釈迦如来や阿弥陀如来というように、真理(如)に至り、それに従ってこの世に現れ真理を示す最高の仏であるといわれている。(以前にも掲載済み)
 ここでは阿弥陀如来とはいうが、阿弥陀仏とも呼ばれていて、時間や空間を超越したすべてのものを救う仏であるとも説明している。
 浄土宗では経典によると、昔ある国王が王位を捨て出家し、難行苦行の末自分が仏になったら、西方に極楽浄土を開き、迷っている人々の苦しみを救済したいと誓った。
 浄土宗の宗祖、法然(ほうねん)は人々が「南無阿弥陀仏」と唱えれば、唱名によってみな救われると説き、その弟子である浄土真宗の宗祖、親鸞(しんらん)は、人々を救おうと誓われて既に仏となり我々も救われているのだから、真実にめざめて感謝報恩の日々を過ごすように念仏を唱えさせて貰うべきだと説いている。
 この阿弥陀仏は、日本人にとって、そのきよらかさとあたたかさが救済を願う心情にあっているという。